天気のいい日に雪の話
もうすぐ本格的な冬に入りますね。
こちらの地域は、昨年の積雪量が40年ぶりに0cmでした。まったく雪が積もらなかったのです。
40年前のことは記憶にないので不明ですが、このごろちょっと変な気候になっているのが気になります。
”雪”を商売にしている人が世の中にはたくさんいらっしゃいます。
スキー場、除雪部隊の方、農業関係者、子供たちなどなど。
その方たちにとっては、積雪量が例年より少なかったり、まして0cmだったりなんかしたら死活問題です。
生活者が雪へ対して持つイメージというのは、”厄介者で生活に必要ない”がほとんどです。
雪国に住んでいる人の大部分の人たちの口癖ですね。
自分も雪なんかいらねーな、って思っていた時期がありましたね。
必要ないと感じていたときの方が多い印象です。
ただ、考えてみてください。
いまの北国に、これから一切雪が降らなかったら?
稲作、畜産肥育関連、伝統野菜や名物野菜の生産、果物の生産への多大な影響は避けられないでしょう。
農業で支えられている町などは、今後、本当に雪が降らなくなったら、生きていけなくなる人が確実に出てくるのです。
田舎は、主たる職業のほか、農業や畜産業を兼業して生計を立てている人が比較的多いです。
その方の生活に甚大な影響を与えているのが、ここ数年で頻発する”少雪問題”なのです。
黒毛和牛を肥育している畜産業の人で考えてみます。
日本三大和牛とは、神戸牛、松阪牛、近江牛、米沢牛の中からそれぞれの地域が独自に名乗っている場合が多いです。
雪国で代表される米沢牛は、仔牛を南の地方から仕入れてきています。
南の地域の牛飼いさんたちは、逆に北国から仔牛を仕入れてきます。
美味しい牛肉を生産するには、寒暖の差と飼料がとても重要です。
この”差”と肥育の”技”で仔牛をチャンピオン牛にしているのですね。
尊敬します。
この主たる畜産業の会社さんは、片手間ではできませんから、いいでしょう。
兼業農家の方のほとんどは、雪の降る期間、なにか別の仕事を持っているのが普通です。
それが例えば、スキー場のリフト管理人だったり保守員だったり、除雪ローターリーやローダーなどを操るオペレーターだったり。
雪が降らないがために、この方達の仕事が、今、奪われようとしているのです。
少雪問題は環境問題です。
温暖化がかなりの確率で影響していることは間違いありません。
考えている暇はありません。
自分のできることを、今、行動に移してみませんか?
天気のいい日ぐらいは、自家用車やタクシーではなく、歩いて散歩をしてみませんか?
YU-e